スプーン

カンボジアの食事は、スプーンとフォークを使う。

銀色の大きなスプーンとフォーク。
子どもから大人、おじいさんおばあさんまで、みんなこれでご飯を食べる。
右手にフォーク、左手にスプーン。
人によってはフォークなしでスプーンのみ。
スプーンで魚をつついて炒め物をとって、スープをすくって。
そして、ご飯と一緒に口に入れる。
器用なんだか不器用なんだか、ちょっと不思議な光景だ。

赤ちゃんから少し脱した、幼稚園くらいの小さい子どももスプーン。
しかも大きな大人用。
子供用の小さなスプーンも売ってはいるけど、めんどうくさいのか
大人と同じもので食べさせているのをよく見かけた。

カンボジアの幼児食は、スープぶっかけごはん。
少し深さのある平皿に、ご飯を盛って、スープをかけていただきます。
スプーンでまぜまぜして、ひとりですくって食べる子、大人に食べさせてもらう子。
カンボジアでは、子どもの「スープかけごはん期」がひどく長いように見える。
そのせいか、大人でも「スープがないとご飯を食べられない」と言う人が多い。
ある夜、近所の人が「今日は買い物に行けなくておかずがない」と
ごはんに水をかけて食べていた。
習慣とはすごいものである。

いつだったか。トイレットペーパーの付録に、スプーンとフォークがついていたことがある。
トイレットペーパーにスプーンとフォーク…
日本人には考えられない組み合わせだ。
価格は安く、6ロール入りで1USドルくらいだっただろうか。
スプーンはアルミ製なのか、少し力を入れたらぐにゃっと曲がってしまうような、安物だった。
それでもカンボジア人家族は、それを持っていくと嬉しそうに受け取って
気がつけばスプーンを入れるトレーは「トイレスプーン」でいっぱいになっていた。
そして私も、何事もないようにトイレスプーンでご飯を食べるようになっていた。



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by toi-tom | 2018-03-27 14:03 | カンボジア | Comments(0)